※この記事は産業用ではなく、一般家庭用(10 kW未満)を対象にまとめております。
参考元:経済産業省・資源エネルギー庁
目次
太陽光発電の固定価格での買取は終了したの?
結論から言うと終了しておりません。
固定価格で電気を買い取ってくれる制度には、制度の認定を受けた時期により2つに分類され、どちらの制度も「電気事業者と買取契約を締結した日より10年間」と定められています。
- 余剰電力買取制度:2009年11月より
- 固定価格買取制度(FIT法):2012年7月1日より
つまり、固定価格での買取が終了したのではなく、「余剰電力買取制度の10年間の固定価格買取期間が満了となる契約者がでてきた」という意味なのですが、これが固定価格の買取が終了したと誤解を生んでいるようです。
余剰電力買取制度とは(旧制度)
余剰電力買取制度は2009年1月より始まり、家庭や事業所の太陽光発電で余った電力を、一定の価格で買い取ることを電気事業者に義務づけたものです。設置する用途により金額が設定され、買取価格は全国均一となっていました。
年度 | 区分 | 受給最大電力 | 太陽光発電のみ | ダブル発電 ※1 |
2009年度 | 住宅用 | 10 kW未満 | 48円 | 39円 |
2010年度 | 住宅用 | 10 kW未満 | 48円 | 39円 |
2011年度 | 住宅用 | 10 kW未満 | 42円 | 34円 |
※1 太陽光発電設備以外の自家用発電設備等との併設による。
固定価格買取制度(FIT法:現行の制度)とは
固定価格買取制度は2012年7月1日より始まり、再生可能エネルギーで発電した電力を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度で、「太陽光」、「風力」。「水力」、「地熱」、「バイオマス」がこれにあたります。
固定価格買取制度(FIT法)の特徴は?
当初高額だった太陽光パネルなどの価格も、だんだんと下がってきており、固定価格買取制度(FIT法)では、太陽光パネルの価格などをもとに買取価格を設定するようになりました。そのため、毎年買取価格は見直され、現在では制度開始時の半分以下の買取価格となっており、これからも買取価格は安くなると考えられます。
年度 | 区分 | 受給最大電力 | 太陽光発電のみ | ダブル発電 ※1 |
2018年度 | 住宅用 | 10 kW未満 | 25円または28円 ※1 | 25円または27円 ※1 |
2019年度 | 住宅用 | 10 kW未満 | 24円 | 26円 |
2020年度 | 住宅用 |
※出力制御対応機器の設置が義務付けの有無により異なる。
固定価格での買取期間が満了したらどうすればよいのか?
固定価格での買取期間が満了した場合、2つの電力運用があります。どちらの運用方法が良いのでしょうか?
- 新たに小売電気事業者と売電契約を結び売電を継続する。
- 自宅用に電力を使用する。
まず、小売電気事業者とは電気の買取を行ってくれる企業のことです。「経済産業省 資源エネルギー庁」のホームページにて公開されており、そこに各企業のサイトへのリンクがあるので、そこから売買プランを確認することができます。ざっと確認しました相場が7円~8円/kW程度と残念ながら非常に安い値段となっており、地域や契約プラン等で増減はありますが、一般家庭で使用する電気料金が20円/kW~30円/kWであることを考えると、『売電するよりも自分たちで消費した方』がお得と考えられます。そのためには、蓄電池の導入などを検討する必要があるでしょう。
2020年以降、太陽光発電を始めても儲かるのか?
売電価格は安くなっても、設置費用も安くなっているため儲かると考えられる
これは個人的な見解として書かせて頂きますが、まず間違いなく儲かる非常によい投資だと考えられます。各業者のホームページを調査したり、売電シュミレーションができるサイトがあるので、色々と最悪のケースを想定したシュミレーションを実施したりしましたが、正しく実施すれば10年もあれば元は取れると考えられますので、皆さんもまずは試してみることをおすすめします。
ただし、メリットとデメリットを明確に理解しなければ後悔する可能性もある
設置実績や、悪質業者や倒産リスクなど業者をリサーチしたうえで、適正な設置費用を見積もったり、地域の日照時間を調べたり、パネルや関連機器を設置することができるかどうか、屋根に設置する場合の悪影響への対応(雨漏り等)、メンテナンスなどのランニングコストを考慮するなど、事前にしっかりと確認しなければならないことが多いことも事実です。
昔より情報が多いため、現在のほうがメリットは大きい
今回私が調べてわかったことは、昔と違い太陽光発電についての情報がしっかりと掲載されていることです。参考元の『経済産業省・資源エネルギー庁』のホームページや、企業のホームページ、失敗談などの情報のお陰で、デメリットへの準備がしっかりとできる環境が整っています。そういう意味でも間違いなく今から始める方がメリットが大きいと思われますので、みなさんもぜひ検討することをおススメします!